ウェブ/インターネット入門
「ネットは広大だわ」で知られているインターネットですが、一旦プログラミングをする前にここについておさらいしましょう。
インターネットって何?
インターネットは、私たちがWebを利用する上で最も根底にある技術です。例えるなら、世界中のコンピューターをつなぐ巨大な道路網のようなもの。この道路網があるおかげで、世界中のコンピューターがお互いに情報をやり取りできるようになっています。
プロトコル
インターネット上のコンピューターは、どのように情報をやり取りしているのでしょうか?それは、TCP/IPという「共通のルール(プロトコル)」を使うことで実現しています。これは、コンピューター同士がメッセージをやり取りするための「お約束」のようなものです。このルールがあるからこそ、異なる種類のコンピューターでもスムーズに通信できます。
プロトコルというとやや敷居が高く感じられますが、「山」と言ったら「川」と返す、日本語で「おはよう」と言ったら英語ではなくて日本語で「おはよう」と返す、のようなコミュニケーション上のルールに相当します。
ウェブ(Web)って何?
ウェブ(正式名称は「ワールドワイドウェブ:World Wide Web」)は、インターネットという巨大な道路網の上で提供されている、数あるサービスの一つです。
例えるなら、インターネットという道路網の上を走る「特定の配送サービス」のようなものです。このサービスでは、ハイパーリンクという仕組みを使って、テキスト、画像、動画といった様々な情報がまるでクモの巣(Web)のように張り巡らされています。私たちが普段「インターネットを見る」と言っているのは、ほとんどの場合、このウェブサービスを利用してウェブサイトを閲覧している状態を指します。
ウェブは、後述するHTTPというルール(交通ルール)に従って、HTMLという形式(荷物の設計図)で情報を提供しています。
HTTPとHTML
- HTTP(Hypertext Transfer Protocol): ウェブ上で情報がやり取りされる際の「ルール」や「共通言語」です。 このルールのことをプロトコルと言います。 ウェブブラウザでサイトを見る時、ブラウザはこのHTTPを使って、ウェブサイトの情報を保管しているサーバーに「このページを見せてください」と要求し、サーバーはその情報(HTMLなど)を返します。この一連の流れがHTTPによって行われます。
実際にはHTMLはユーザーが「HTMLくれ〜〜」と言ったタイミングでデータベースにアクセスしてデータを持ってきて、自動でHTMLを作成することが多いです。 このようなデータを取得したりリアルタイムで何かしらのアクションがあるWebサービスのことをWebアプリといい、特にリクエストを送った先をバックエンド、ブラウザ側をフロントエンドと呼びます。
HTML(Hypertext Markup Language): ウェブページを作成するための「言語」です。ウェブページに表示される文字、画像、リンクなどが、どこに、どのように配置されるか、といったことを記述するための設計図のようなものです。ウェブブラウザは、このHTMLの記述を読み取って、私たちが普段目にしているような美しいウェブページを画面に表示してくれます。
CSS (Cascading Style Sheets): HTMLはウェブページの骨格を示す設計図ですが、HTMLだけだとモノクロのシンプルなページになってしまいます。現代的なWebサイトには必須の見た目の表示はCSSによって制御します。
JavaScript: 今日の本題のプログラミング言語です。 JavaScriptがあることで画面に動きが生まれます。
実際にCSS/JSを無効化してみて体験がどう変わるか見てみましょう
JavaScriptの無効化
まずはJavaScriptの効果を確認するために無効化してみましょう。
- Chromeの開発者ツールを開きます。
- Windows/Linux:
Ctrl + Shift + I
- macOS:
Cmd + Option + I
- Windows/Linux:
- 開発者ツールの「Console」タブを選択します。
- 右上の3つの点をクリックして「コマンドを実行」を選択します。
javascript
と入力して「Disable JavaScript/JavaScriptを無効にする」を選択します。
CSSの無効化
次にCSSの効果を確認するために無効化してみましょう。
- Chromeの開発者ツールを開きます。
- Windows/Linux:
Ctrl + Shift + I
- macOS:
Cmd + Option + I
- Windows/Linux:
- 開発者ツールの「Elements」タブを選択します。
- Stylesのセクションで、CSSのスタイルを無効化します。
- Elementsの中から
<link ref="stylesheet" ...
の行を見つけて、右クリックして「Disable」または「Delete」を選択します。- 検索すると見つけやすいです
- Windows:
Ctrl + F
- macOS:
Cmd + F
- Windows:
- 検索すると見つけやすいです
すると、ウェブページのスタイルがなくなり、テキストだけのシンプルな表示になります。
ここまでのまとめ
- インターネット: 世界中のコンピューターをつなぐ巨大なネットワーク(道路網)。
- ウェブ: インターネット上で提供されている、ハイパーリンクでつながった情報システム(特定の配送サービス)。
- HTTP: ウェブ上で情報がやり取りされる際のルール(交通ルール)。
- HTML: ウェブページの構造や内容を記述するための言語(荷物の設計図)。
これらが連携することで、私たちは世界中の情報を簡単に閲覧したり、共有したりできるのです。